体外受精 によって得られた受精卵(胚)を移植する際に、子どもの性別を知りたいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、 体外受精 で 産み分け が可能なのかどうか詳しく解説します!
目次
そもそも 体外受精 とは?
日本は世界随一の不妊治療大国で、近年では生まれてくる子の約11人に一人程が体外受精によってお母さんのお腹に宿った子どもだという統計結果もあります。
体外受精は、採卵手術により排卵直前に女性の体内から卵子を取り出し、取り出した卵子を体外で精子と受精させる治療です。受精の際は、シャーレ上で精子と卵子を同じ培養液中で培養し自然に受精させる媒精法(IVF)と顕微鏡を見ながら卵子の中に精子を1個注入して人工的に受精させる顕微授精法(ICSI)があります。受精を確認したら、更に5~6日間ほど培養を行い、胚盤胞と呼ばれる状態になるまで受精卵を育て、カテーテルを使って子宮の中に移植することで着床(妊娠成立)を目指します。
赤ちゃんの性別はいつ決まる?
赤ちゃんの性別は卵子と精子が受精した際に、それぞれが持っている性染色体の組み合わせで決定します。性染色体にはX染色体とY染色体の2種類があり、女性の卵子は通常X染色体のみ、男性の精子はX染色体もしくはY染色体を持っています。卵子がX染色体を持つ精子と受精すれば女の子(XX染色体)が、Y染色体を持つ精子と受精すれば男の子(XY染色体)が生まれてきます。
着床前診断 (PGT-A)で胚の性別判断は可能!
受精卵(胚)の段階で、性染色体の組み合わせを調べることで、将来生まれてくる赤ちゃんの性別は分かります。
胚盤胞の将来胎盤(TE)となる部分の細胞を採取(生検)し、染色体の本数などの情報を調べる着床前診断(PGT-A)と呼ばれる検査を行うことで、その受精卵(胚)の性別診断が可能です。この医療技術は、染色体異常による流産率の低下と妊娠継続率の向上の目的で日本でも活用されています。
日本国内では胚の性別は開示していない
日本で行われている着床前診断(PGT-A)は、過去2回以上の胚移植の不成功経験がある方や、過去2回以上の流産経験のある方を対象とし、臨床として実施されています。全ての人にこの医療技術が提供されているわけではなく、また、日本産科婦人科学会のガイドラインの方針に従い、性別の開示は一切行っていません。
一方、海外では、性別の開示も含めてより多くの人に着床前診断の機会が提供されています。アメリカなど諸外国では、ファミリーバランスの観点から着床前診断(PGT-A)によって判別した性別の受精卵(胚)を選んで移植することで、希望の性別の赤ちゃんの出産を目指すことも行われています。
(まとめ) 体外受精 では男女の産み分けは可能なの?
理論的には、体外受精によってできた胚盤胞の着床前診断(PGT-A)を行い、受精卵(胚)の性別診断したうえで希望の性別の受精卵(胚)の移植を行うことで、科学的な男女の産み分けが可能です。この方法での産み分けの精度は99%とされています。
ただし、現状、日本では着床前診断(PGT-A)の結果の性別開示は行っていないため、性別も含めて知りたい場合には、海外(アメリカなど)で検査を行う必要があります。
グリーンエイトでは、海外での着床前診断の手配サービスを行っています。
日本のクリニックで体外受精の治療を行っていただき、着床前診断自体は海外で行うため、日本にいながら海外での着床前診断を受けることが可能です。
詳細は是非お気軽にお問い合わせください。