着床前診断とは、胚移植を行う前に染色体や遺伝子の検査・解析を行い、異常がない受精卵を子宮に戻してあげることで、流産を回避し健康なお子さんを得られるようにするための技術です。
着床前診断には、着床率を上げ流産を減らす目的で、染色体の異数性を調べる「着床前染色体異数性診断(PGT-A)」と、ご夫婦のいずれかが特定の遺伝性疾患の保因者である場合に原因遺伝子を調べる「着床前単一遺伝子診断(PGT-M)」があります。
着床前染色体異数性診断(PGT-A)は受精卵の染色体異常や、男女の性別を事前に判定する検査です。染色体異常のない受精卵を移植することで体外受精の妊娠率を高め、流産を予防することもできます。
着床前単一遺伝子診断(PGT-M)は特定の遺伝性疾患が遺伝していないかどうかを調べる検査です。日本では一定の条件をクリアし日本産科婦人科学会の倫理委員会で承認を得た症例に限りPGT-Mを受ける事が可能です。
これら検査を受けることで、妊娠中の不安や、妊娠を継続すべきかどうかで悩まれるご夫婦の精神的な負担を減らす事が出来るようになりました。
現在グリーンエイトでは、アメリカの検査機関で着床前診断を提供しております。弊社が提供する着床前診断プログラムは、海外にご夫婦が渡航する必要が無く日本にいながら検査を受けることが可能です。
(2022年ロシアのウクライナ侵攻以後、ウクライナでのPGT検査手配を保留にしております。2023年4月現在、ウクライナでの検査手配は行っておりません。ご了承下さいませ。)
アメリカ・ウクライナのどちらの検査機関でも受精卵の染色体を調べる方法として、23種類全ての染色体を調べるNGS法という最新技術を導入しております。
NGS法は従来のFISH法や、aCGH法に比べ精度が高く詳細な判定が出来る方法で、以前では発見することができなかったモザイク異常も検出することができます。いずれの方法でも染色体異常によって起こりうる流産のリスクを避け、妊娠・出産の可能性を高めることが可能です。また、染色体を調べることでX/Y染色体を確認することができ性別を判定すること(男女産み分け)も可能となります。
染色体について
染色体は、細胞の中心にある細胞核内に存在しひも状の構造を持ちます。染色体にはDNAより構成される遺伝子が含まれ、遺伝によって受け継ぐ情報が含まれます。
正常なヒトの細胞は、22 組の常染色体と、2種類の性染色体(XYが男性、XXが女性)で構成されています。
もし何らかの異常が起き卵子や精子に染色体の過剰または不足が生じた場合、その精子や卵子から発生する胚にも染色体の過剰や不足が見られます。これを異数性といいます。異数性が起これば、胚が子宮壁に着床しない、もしくは着床後すぐに成長を停止し流産にいたることがあります。
しかし、異数性が13, 18, 21, X, Yといった染色体で起きた場合、妊娠が出産まで継続する可能性があります。その中で最も一般的なものは第21染色体が1本多い場合であり、ダウン症候群(21トリソミー)です。他の一般的な異数性の事例としては、クラインフェルター症候群(XXY)、13トリソミー、18トリソミー等があります。染色体異数性により現れる特徴は、どの染色体が多いかまたは欠失しているかにより決定され、身体の異常
または精神遅滞が見られる場合もあります。
染色体異数性の起こる確率は、母親、父親共に高齢になればなるほど高くなります。晩婚化、高齢出産の傾向が強まっている今、着床前診断によって事前に染色体異数性のリスクを減らすことは理想のライフプランの設計に有用です。
男性:X染色体とY染色体を持つ
女性:X染色体を2本持つ
着床前診断(PGT-A)では性別の判定が可能です。
グリーンエイトの着床前診断プログラムでは、体外受精した受精卵が胚盤胞という状態まで成長した段階で、数個の細胞を取り出し、22 組の常染色体と、2種類の性染色体(XYが男性、XXが女性)を含め、すべての染色体を海外検査機関にて調べます。その結果、受精卵の性別を事前に知ることができ、ご希望の性の染色体を持つ受精卵だけを子宮に移植することで男女の産み分けが可能になります。
これまで日本では、着床前診断(PGT-A)を行うことは大変厳しい状況でしたが、現在は着床前診断の有効性を調べる目的で臨床研究が行われております。
しかし、流産経験などの対象条件が定められており、また性別の判定は行わないため男女産み分けは行うことができません。
現在、女性の社会進出が進み、晩婚化や核家族化、金銭的な事情など、様々な事情から着床前診断や産み分けを行いたいと考える方が増えております。 グリーンエイトでは皆様にもう一つの選択肢を提供することで、不安や悩み、精神的な負担を減らすことができ、また新たな希望を見出すことが出来ると考えております。これらの概念から、男女産み分けも含めて検査を行うことは女性の権利だと考えております。
不妊治療は女性にとって、また夫婦にとって、精神的にも肉体的にもとてもストレスがかかる治療です。
また、通常の不妊治療に加えて、海外での着床前診断(PGT)を受けるにはさらに費用と時間がかかります。
グリーンエイトでは安全な国際輸送はもちろん、確実に着床前検査が行えるよう、お客様一人一人に専任のバイリンガル担当者が付き、お問い合わせから検査完了までの全てをケアします。
提携先海外の医療機関・検査機関と密に連絡をとり、お客様にご負担やご不安がないように責任をもってサポートいたします。
既に日本国内のクリニックにて凍結保存されている受精卵にて検査が可能です。
提携先クリニックの混雑具合にもよりますが、海外のクリニックに受精卵が到着してから、通常2週間から7週間程度で検査結果を報告しております。