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不妊治療中に海外転勤になったらどうする?海外で治療を続けるためには?

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 現在、不妊治療は決して珍しい治療ではありません。日本では、実に20%以上のご夫婦(カップル)が不妊治療を行っています。

 働き盛りのご夫婦にとって、不妊治療中の転勤の機会は少なくないと思います。国内転勤であれば、これまでとあまり変わらず不妊治療を進めやすいかもしれませんが、海外転勤の辞令が出た場合には、どうすればよいでしょうか?

 特に、体外受精に取り組んでいる場合、今後の治療の継続は困難に感じるかもしれません。しかし、これまでの不妊治療の成果をあきらめる必要はありません。海外でも治療を進める方法はあります。

 これまでの治療を無駄にしないために、そして、これからの不妊治療を順調に進めるために、海外へご自身が転勤する場合、もしくは家族の海外赴任に帯同する場合の、赴任先での不妊治療の継続のための確認事項をまとめました。

ステップ1:現在不妊治療中の日本国内の医療機関から国外への凍結胚等の持ち出しが出来るかどうか確認する

 海外でまた採卵から不妊治療をスタートするのは金銭的にも、体力的にも大変です。そこで、これまでの治療で凍結した受精卵(胚)や卵子、精子があれば一緒に海外までお引越しすることをお勧めします。

 まずは、これまで不妊治療を行った医療機関に、海外へ赴任することを伝えてください。医療機関で凍結保管中の卵子、受精卵、精子の持ち出しが可能かどうか確認してください。

 現在、日本ではほとんどの不妊治療クリニックでは、海外転勤での凍結卵子、精子、受精卵の移送に対応しております。しかし、クリニックの方針によっては、凍結卵子等の移動を承認しない医療機関もあります。

輸送の許可をもらえる場合には、移管の同意書の提出や移管手数料のお支払が必要となるケースもありますので、事前にご確認ください。

ステップ2:赴任先の現地の医療機関の情報を収集し、海外からの凍結胚等の受け入れが可能なクリニックに問い合わせる

 次に、赴任先の現地医療事情、不妊治療の事情を調べて、治療先のクリニックを選定します。

 いわゆる先進国の北米(アメリカ、カナダ)やヨーロッパ諸国(イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、北欧諸国)などはもちろん、日本企業の進出先としてメジャーな東アジア(中国、台湾、韓国)や東南アジア(シンガポール、ベトナム、マレーシア、インドネシアなど)などでも不妊治療は盛んに行われています。

 引っ越し先の国にもよりますが、インターネットで国名と一緒にReproduction Care, Fertility ART, Fertility Center, Assisted Reproduction Care , IVF center などを入れて検索してみるとその国のメジャーな不妊治療専門クリニックや総合病院の検索が可能です。また、現地の日本人コミュニティーでおすすめの医療機関の情報が得られる場合もあります。

 日本でかかっている医療機関の先生に、赴任地で紹介してもらえるクリニックがないか確認することも有用です。医師同士の繋がりや提携クリニックがある場合には、日本での治療方針の引き続きがスムーズに行われやすく、安心して治療を受けることが出来るはずです。

 リプロダクションの評価や治療方針、費用などは事前に確認することをお勧めいたします。急いで治療を続ける必要がなければお引っ越し後の落ち着いたタイミングで一度受診してみるとクリニックの雰囲気や治療方針が分かり参考になるかと思います。日本から問い合わせる場合には、まずは、メールやWeb siteの問合せフォームから海外からの凍結胚等の受け入れが可能かどうかを確認してください。

 最近ではオンライン診療を行っている医療機関も多いです。引っ越し前に、海外現地でご夫婦の不妊カルテを作成することで、スムーズな凍結検体の移送およびスムーズな不妊治療の再開が行えます。

ステップ3:これまで治療した卵子、精子、受精卵を移送

ステップ1とステップ2をご確認後、日本側のクリニックからの持ち出し、引っ越し先の海外のクリニックの受け入れの承認を得てから、実際の凍結輸送の手配を行ってください。

 凍結精子、卵子、受精卵を移転するときには、温度管理がとても重要になります。集荷から配達まで、また国際輸送の場合は、検疫手続きや通関手続きもあります。これらのすべてのステップで冷凍-150℃以下が保たれてる必要があります。

 超冷凍(-150℃以下)での輸送の場合は、専用ドライシッパー容器が必要になります。ドライシッパー容器を使用する場合の注意点は、グリーンエイトの「ドライシッパー容器の正しい使い方」をご参照ください。

 海外の不妊治療クリニックへこれまでの凍結卵子、精子、受精卵を移送する際には、IVF輸送専門の会社に凍結輸送を委託する必要があります。IVF専門輸送会社では、温度管理はもちろん、輸出入検疫通関手続きも行っているかもご確認ください。赴任先の国によっては、生殖細胞(精子、卵子、受精卵)の輸出入に規制がある場合もございます。事前に、専門のIVF輸送会社にご確認ください。

 通常の引越し手続きと引越しの輸送と違い、不妊治療時での凍結検体の国際輸送には、温度管理のノウハウはもちろん、通関、検疫、航空会社への申請などさまざまな手続きが必要になります。これらの手配は是非、グリーンエイトにお任せください。

まとめ

 グリーンエイトでは、IVF輸送専門チームがおります。これまで10年以上、生殖細胞の国際輸送を行っております。海外への凍結輸送の移送時にはお気軽にご連絡ください。

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