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受精卵 や 卵子 を 凍結 することによる リスク はあるの?

不妊治療をする際に、 受精卵 や 卵子 を 凍結 保存する方法がありますが、その リスク はどのようなものなのか不安を覚える方もいらっしゃるのではないでしょうか。生殖細胞を凍結保存することによるリスクを本記事では解説いたします!

受精卵や卵子の凍結とは

そもそも、受精卵や卵子を凍結すると、その時の状態を維持したまま長期間保管することが可能で、不妊治療や卵子凍結といった分野で凍結は行われております。

受精卵・卵子の凍結方法

卵子および受精卵の凍結保存法として緩慢凍結法とガラス化保存法が挙げられます。

・緩慢凍結法

緩慢凍結法は、細胞や組織を徐々に冷却する方法です。冷却速度は通常、1℃/分程度で、細胞内の水分が氷結晶に変わる過程を制御します。

・ガラス化保存法

ガラス化保存法は、細胞や組織を急速に冷却し、氷結晶を形成させずに「ガラス状」の状態にする方法です。これにより、細胞内の水分が固体化し、細胞が損傷を受けにくくなります。

近年では、この「ガラス化保存法」が主流となっています。

凍結 してからのプロセス

 ・ 受精卵

受精卵を数日間培養し、胚の発育を観察します。通常、3日目(胚盤胞)または5日目に凍結されます

受精卵をガラス化保存液に浸漬することで受精卵の水分を減少させ、細胞内へ凍結保護剤を浸透させます。

その後、ストローに入れた受精卵を-196℃の超低温の液体窒素の中で凍結し、保存します。

・卵子

卵子は採卵後、成熟卵を選定したうえで凍結されます。

受精卵の凍結と同様に、ガラス化保存法により凍結され、―196℃の超低温の液体窒素の中で保存されます。

凍結前後の変化

―196℃という超低温の温度帯では細胞内の水分が氷結し、代謝活動がほぼ停止するため、細胞の老化や劣化を長期間防ぐことができます。

凍結保存のリスク

凍結保存することで、長期間、状態の変化なく保存することが可能となりますが、さまざまなリスクが生じる可能性もあります。

凍結・解凍の成功率:

    一旦凍結して融解するという物理的に大きな変化を起こすため、保存された卵子や受精卵が解凍された際に、全てが正常に機能するわけではありません。解凍時に細胞が損傷を受ける可能性があります。

    • 妊娠率の低下

    凍結保存された卵子や受精卵を使用した場合、妊娠率が新鮮な卵子や受精卵に比べて低くなることがあります。

    • 健康リスク

    凍結保存された卵子や受精卵から生まれた子どもに対する健康リスクについては、長期的な研究が必要ですが、現在のところ特に大きなリスクは報告されていません。ただし、妊娠や出産に伴う一般的なリスクは存在します。

    • コストと管理

    凍結保存には費用がかかり、また保存期間中の管理や定期的な確認が必要です。これに伴う経済的な負担や手間も考慮する必要があります。また、保存中に地震や水害などの災害が起きてしまった場合、その影響を回避できないというリスクもあります。

    リスクを上回るメリット

    それでも凍結保存を行われる方は、凍結による品質維持をメリットと考えているからです。例えば、作った受精卵や卵子は凍結すると数年間品質を保持することができます。

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