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産み分け 方法はどれが最適? 産み分けゼリー ・ パーコール法 ・ 着床前診断 それぞれの確率は?

 家族計画を考えるにあたって、男女どちらかの性別のお子さんが欲しいという強い希望のある方もいらっしゃるかと思います。

 産み分け方法については、古くから人々の関心事であり、様々な方法が試されてきました。迷信や民間療法など科学的根拠に欠けるものも含めて、世界各地で様々な産み分け方法が提唱されてきました。

 この記事では、現在ある程度確立している産み分け方法3つについて解説します。

男女の性別はどのように決まるの?

 男女の性別は、Y染色体とX染色体の二つの性染色体の組み合わせによって決定します。通常、卵子はX染色体を有しており、精子にはX染色体を有する(X精子)とY染色体を有する精子(Yの精子)2種類が存在します。卵子がX精子と結びついた場合には、性染色体の組み合わせはXXとなり女の子が、Y精子と結びついた場合にはXYの男の子が生まれてきます。

メジャーな産み分けの方法は3つ 

X染色体とY染色体の組み合わせに着目して、産み分けを目指す方法としてメジャーなものは、主に3種類あります。

  1. 産み分けゼリー
  2. パーコール法
  3. 着床前診断

それぞれの産み分けの理論と確立について簡単に解説いたします!

産み分けゼリー

 産み分けゼリーは、男の子が生まれるY精子(Y染色体を有する精子)はアルカリ性に強く、女の子が生まれるX精子(X染色体を有する精子)は酸性に強いという特徴を利用したもので、膣内環境のpH値をコントロールすることで、希望する性別の赤ちゃんを授かりやすい環境を人為的に作り出します。

 女性の膣内環境自体は通常は酸性ですが、排卵日が近づくとアルカリ性になるという特徴をもっています。女の子が欲しい場合には膣内を酸性に傾けるピンクゼリー、男の子が欲しい場合にはアルカリ性に傾けるグリーンゼリーを使用します。

 産み分けゼリーを使用する場合はその特徴と組み合わせてタイミング法を併用し、女の子が欲しい場合には膣内が酸性を保っている排卵日二日前にピンクゼリーを用いて性行為を行い、男の子が欲しい場合にはアルカリ性になる排卵日当日にグリーンゼリーを用いて性行為を行うのが一般的です。

 この方法での産み分けの成功率は52~70%程度と言われており、あくまでも補助的なまだまだ確率の低い方法と言えます。栄養補助食品やタイミング法などと組み合わせた産み分け方法として自費診療の範疇で、産み分けゼリーを提供しているクリニックもあります。

 詳しくは、下記の弊社コラムにて詳細にお伝えしております。

パーコール法

  X精子がY精子よりもわずかに重いという特性を生かし、遠心分離によってX精子とY精子を分離させ、どちらかの精子を用いての受精を試みる方法です。精液をパーコール液に入れて遠心分離機にかけると、比重の重いX精子は沈降し、Y精子は上層部にはY精子が多く含まれていることが考えられます。希望する性別の染色体を有すると判断された精液を使用し、人工授精もしくは体外受精(IVF, ICSI)を行うことで、男女の産み分けを目指します。もともとは畜産の分野で考案された方法であると言われています。

 パーコール法については、日本産婦人科学会が2006年に「X精子とY精子を完全に選別することはできない。 よって産み分けできる科学的根拠はない」という趣旨の声明を発表しています。この方法での産み分けの成功率は産み分けゼリーと変わらず、52~70%程度と言われています。産み分けゼリーと同じように、産み分け方法の一つの選択肢として自費診療として提供しているクリニックは多くあります。

着床前診断

 着床前診断(Preimplementation Gene Test)では、体外受精によって得られた胚の染色体数を移植前に調べます。これにより、胚の性染色体の組み合わせを特定し、希望する性別の胚を移植することで、産み分けを可能にします。

 先に上げたほかの二つの産み分け方法が、受精前に希望の性染色体を持つ精子と卵子の受精を促す方法であるのに比べて、着床前診断では、受精後の既に性染色体の組み合わせの決まっている胚を選んで移植する方法であるため、産み分けの精度は99%以上を誇ります。

 さらに、性染色体以外の染色体についても調べるため、染色体数や染色体構造の明らかな異常などによる着床障害や初期流産、先天性の障害の防止にも活用されています。

 詳しくは、下記、弊社コラムでも解説しています。

 

日本では、不妊治療の一環として日本産科婦人科学会の管理下において一部の患者に提供されている医療技術です。現段階では臨床としてごく一部の限られた患者にのみ提供されていますが、性別の開示は一切行われていません。

 アメリカなど諸外国の中には、ファミリーバランスの一環として、着床前診断が産み分けの観点でも活用されている国もあります。日本でも海外での着床前診断を通して産み分けに取り組むカップルも年々増加傾向にあります。

 国内のクリニックで体外受精を行い凍結した受精卵や受精卵から採取した細胞をアメリカなどの諸外国に冷凍輸送し、その国で検査をします。検査結果は検査国の基準で発行されるため性別の確認が可能です。性別の確認後に国内のクリニックで胚の移植を行うことで希望の性別の赤ちゃんの妊娠を目指すことが出来ます。

どの産み分け方法が最適?

 産み分けゼリーやパーコール法は日本のクリニックでも気軽にチャレンジしやすい反面、産み分けの精度は高い精度とは言えません。どちらもX精子とY精子の特徴に着目し、どちらかの希望する精子と卵子の受精を促すものですが、挑戦した結果、希望しない性別の赤ちゃんを授かることはよく見受けられます。自然妊娠よりも少しだけ希望の性別の赤ちゃんを授かる確率が上がるという程度の効果と言えます。

 一方、着床前診断(PGT-A)では、既にX染色体とY染色体の組み合わせが決まっている受精卵の中から、希望する性別のものを選んで移植することが出来るため、確実な産み分けが可能です。科学的根拠に基づいた最も確実な産み分けの方法は着床前診断(PGT-A)一択です。どうしてもご希望の性別のお子さんを諦めたくない!という強い希望がある場合には、着床前診断(PGT-A)が最適です。

海外での着床前診断のご相談はグリーンエイトへ!

 グリーンエイトでは、創業以来、一貫して海外での着床前診断の手配を行ってきました。男女産み分けを目的として着床前診断を活用される方も多くいらっしゃいます。少しでも気になった方は是非お気軽にお問い合わせください!

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